誰もが安心して利用できるセキュリティ性への配慮、
より便利で自然な操作感で使える事を目指したATM(現金自動取引装置)
ユニバーサルデザインへの取り組みが評価され2005年度グッドデザイン賞を受賞しています
車椅子使用者と
健常者の操作状態
弊社ではATM操作時にお客さまが操作する画面の角度について、車いす使用者の方(座り操作)、健常者の方(立ち操作)の双方が、自然に操作ができるように検討を行い画面を傾斜させた角度8度を採用してきました。操作画面の角度傾斜が少ない方が立ち操作では使いやすく、周囲の人からも覗き込まれにくいのですが、車いす使用者の方には決して使いやすいとはいえません。セキュリティに配慮した機能を追加し、画面角度を8度とすることで、操作画面の見やすさと使いやすさを両立しました。
下肢空間の確保と
両サイド手がかり形状
ATMへの近寄りやすさが感じられるように下肢空間へ繋がる丸みを帯びた操作部形状で蹴込み部が強調され、わかりやすくなるようにしました。車いす使用者、健常者ともにATMへのアプローチ、接近しやすくなる事を目指しました。
さらに車いす使用者の方がATMに近づく際や高齢者の方等が操作時に寄りかかって掴める部分として本体両サイドに手がかり形状を設けました。
水平ガイド形状と
水平面点字配置
カード口、通帳口に凸形状の立体的な水平ガイドを設ける事でいったん、カードや通帳を水平面に乗せてから、挿入できるなど操作をしやすくしました。また以前の垂直面の点字配置に対し、今回の水平面への点字の配置は、無理のない姿勢で読み取りができ各媒体口位置がわかりやすく、操作しやすくなるようにしました。
紙幣口、硬貨口上部にはミラーを装着し、車いす使用者の方の視線の高さから口の中を確認できるようにしています。
車いすの視線でも後方確認
可能なミラー形状
昨今の画面の覗きこみ犯罪等のセキュリティ対策としてタッチパネル画面にプライバシーフィルターの搭載が可能で、更にATM本体上部にお客さまの後方が確認できるハーフミラー表示部を搭載しました。この表示部は、車いす使用者の方の視線高さからも確認できる曲面形状になっており、誰もが安心して使うことができます。
音声案内による操作が可能な
ハンドセット
視覚障害者の方には、音声案内により操作が可能なハンドセットを設けています。電話と同じキー配置のテンキーで操作することができ、手元操作で周りからもキー操作が見えにくく、より安全な環境で取引きができます。