
H.S
私自身、この活動を通じて多様性に対する視点が大きく変わりました。プロジェクトメンバーとしての議論やディスカッションを重ねるなかで、今までいかに自分が固定観念にとらわれていたかに気づかされました。最初は、毎回金槌で頭をたたかれるような衝撃を受けていましたが、今ではその衝撃が自分を変える大きなきっかけになっています。
社内についても、これまで同じ価値観を持つメンバーが多かった部署に、さまざまなバックグラウンドを持つ人材が加わり始めています。その結果、議論が活発化し、新しい視点やアイデアが生まれる場面を目の当たりにしています。心理的安全性の確保を意識しながら多様性を受け入れることで、組織全体の成長が加速しているのを実感していますね。

A.U
私はプロジェクト立ち上げに伴い、社内イントラネットにDEIコンテンツページを立ち上げたり、社内ソーシャルネットワークVivaEngageにて情報発信を行っていますが、そうした日々の発信やイベントをする中で、「今まで思っていたこと、話していたことはアンコンシャス・バイアス(*)で、知らないうちに他者を傷つけていたかもしれない」「新たな気づきになった、学びになっている」とお声をいただく機会が徐々に増えてきました。
社内での情報発信やイベントなどで、DEIの取り組みをどうすれば分かりやすく、親しみやすい形で社員に届けられるかを、日々試行錯誤している中で、小さな変化ではありますが、少しずつ社内の空気が変わってきたと感じています。
また、実は発足当初から現在まで、DEI推進プロジェクトメンバーも徐々に増え続け、事務局含め27名で活動しています。このプロジェクトメンバー以外にも、日々の発信やイベントにアクションを起こしてくださる方や活動を応援してくださる方も沢山いて、すごく励みになっています!
(*)アンコンシャス・バイアス…「アンコンシャス(unconscious)=無意識」と「バイアス(bias)=偏見」の二つの単語から構成されるとおり、アンコンシャス・バイアスとは「無意識の偏見」「無意識の思い込み」という意味です。本人が気づいていない、偏ったものの見方やゆがんだ認知のことを指し、多くは過去の経験や周囲の意見、日々接する情報から形成されます。

S.M
A.Uさんの小さな変化、とてもよくわかります! 私も部内にDEIの内容を共有しているのですが、今まであまり接点がなかった社員から話しかけてもらえるようになりました。以前は業務的なやり取りがメインだった人とも、フランクにコミュニケーションを取れるようになり、人と人との垣根が少しずつ下がってきているのを感じています。
A.U
まだはじまったばかりのプロジェクトですが、社内の雰囲気が変わってきましたよね。

S.M
先日は部内の親睦会の幹事の選出方法が改善されたということもありましたね。以前は、暗黙の了解で若手社員が担当することが多かったんです。でも、この活動を通じて「これっておかしいよね」と上司が気づいてくださり、今では順番制に切り替わりました。私たちが発信してきたものが影響し、少しずつ社内が変わってきていると実感しています。
A.U
嬉しい変化ですよね! メールやイベントなどで、社内に発信している成果はデータにもよく現れています。定期的に発信しているDEIのコンテンツは社内の400名以上の方に見ていただいており、アンケートではDEIに関する数字が毎年上がっています。「社内が変わってきている」とみなさんが思っていることが、データとしても現れているので、これからも私たちにできることをコツコツと取り組んでいきたいですね。