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2026年5月28日#デジタル

日立チャネルソリューションズは、ATM保守を見える化し、保守の効率化を実現する「予兆保守」を行い、複数の金融機関で運用しています。保守点検の最適化に加え、見える化した情報に基づき必要なタイミングでの出動を可能としています。

ATM保守を取り巻く課題

金融機関のATMは、社会インフラとして安定的な稼働が求められています。そのためには、高品質のATMとともに、稼働率を高める保守サービスの提供が欠かせません。従来のATM保守では、定期点検を中心とした予防保守と障害発生時の対応が一般的でした。しかし、ATMは設置環境や取引状況が機器ごとに異なり、部品やモジュールの消耗や、劣化の進行度合いは一定ではありません。障害発生のリスクをできるだけ低く抑えることを優先して一律の点検サイクルで予防保守を行ってきましたが、保守の効率という点では課題がありました。加えて、労働人口の減少に伴う保守員の確保や、人件費・エネルギー費の上昇による出動コストの増加といった社会的な要因も、保守の進め方を見直す契機となっています。

データを活用した予兆保守への取り組み

こうした課題に対し、当社では、ATMの稼働データを活用した「予兆保守」に取り組んでいます。
予兆保守では、障害発生後のエラー情報だけでなく、紙幣搬送時の挙動やセンサー値、リトライ回数(動作が一度で完了せず再試行した回数)など、日々の稼働の中で蓄積されるログ情報をもとに分析を行っています。これらのデータからATMの状態変化を捉え、真に点検や対応が必要なATMを見極めることで、安定稼働を維持しながら保守の効率化を図っています。


予兆保守の構成

稼働ログと障害情報の「見える化」による判断支援

予兆保守を支えているのが、稼働ログや障害情報を一体的に把握できる仕組みです。
ATMから収集される稼働ログや障害通知は、セキュリティを確保した環境を通じてクラウド上に蓄積され、ダッシュボード上で可視化されます。これにより、過去の障害履歴や稼働傾向を踏まえた状態確認が可能となり、保守判断や点検計画の検討を支援します。
当社では、こうした仕組みを段階的に整備しながら、ログ分析の精度向上や、現場で活用しやすい情報提示のあり方について、継続的に改善を重ねてきました。


ATM稼働分析画面イメージ

複数の金融機関で導入が進む予兆保守

当社の予兆保守は、複数の金融機関において導入されており、その適用台数は2万台を超えています。点検回数の削減と安定稼働の両立に向けた取り組みとして、実際の保守運用の中で活用が進んでいます。

今後に向けて

当社は今後も、金融機関や保守会社と連携しながら、稼働ログや障害情報のデータ活用を軸にしたDXによる高度化を通じて、予兆保守を継続的に発展させていきます。将来を見据えつつも、実運用で得られる知見を積み重ねながら、ATM保守の効率化と品質向上の両立をめざしています。