ーハンドリングー
高速で信頼性の高い当社の搬送処理技術は、いつでも、どこでも安心して利用できるATMなどの自動機として、生活に欠かせない社会インフラとして活躍しています。世界各国の紙幣を取り扱うことで、厳しい条件下で安定的に搬送・制御を実現しました。自動化を支えるメカトロ機構は、硬貨、カード、通帳、明細票など媒体でも活用されています。売上金入出金機やチケット発券端末など、流通、公共、交通分野、さらにヘルスケアなど新たな分野への応用が広がっています。
当社は、1969年に日本初のCD(キャッシュディスペンサー:現金自動支払機)を開発しました。当時は千円札が10枚入った封筒を搬出。その後、1枚ずつ繰り出す方式を開発。さらに入金した紙幣を収納。現在のように入金された紙幣を出金に利用する紙幣還流式ATMへと進化しました。さらに、ATMは金融機関やコンビニなど身近な場所に設置されています。
国や地域によって、紙幣・硬貨の種類や大きさ、材質は異なります。ポリマー紙幣と呼ばれる合成樹脂を使った紙幣もあります。2000年頃は海外には状態が悪い紙幣も多く、日本の紙幣ほど紙質が良くないことに加えて使い古したヨレヨレや折れ癖がついた紙幣、切れかけた紙幣もありました。また、建物の外壁に設置される場合もあり、風雨や雪、塵埃の影響を受ける厳しい条件で利用されていました。さまざま対策や改善、工夫を行い、紙幣詰まりが発生しない搬送、制御をめざし、異なる大きさ、材質、状態の紙幣が混在した場合でも高速で安定した媒体搬送を実現しました。
紙幣還流式ATMは、CDや還流しないATMに比べ
補充・回収の頻度が少なく、現金管理が効率化できます
入金された紙幣を金種ごとに高速で搬送・収納するとともに、紙幣の状態を自動検知し、折れや破れがある紙幣などを排除。高い信頼性で高速処理するハンドリング技術を実現しています。
独自の高速搬送処理技術は世界で高い評価を得ています。
紙幣処理機構:分離、搬送、振り分け、集積