ーUX/UIー
バーチャルとリアルをつなぎ、インタラクティブな操作を実現する、空間インターフェース技術。当社は、空中に表示した映像に対し、手で「押す」や「めくる」の動作による自然な操作感でのタッチレスを実現しました。不特定多数の方が利用するATMや自動精算機に加え、医療機関などで触れることなく利用できるタッチレス操作に当社の空間インターフェース技術が利用されています。この技術をARアバターなどバーチャルな環境と融合したUX/UIとして、新たな店舗やサービス分野への適用を図っていきます。
当社は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年に空中にボタンを投影して操作できる空中入力装置を開発し、同年10月に製品化し自社の精算機に搭載しました。2017年頃から自社のセンシング技術のノウハウを活かすために、文字や画像などの情報を空中に浮かび上がらせる空中ディスプレイ表示を活用し、その情報に手で触れられるセンシング技術の開発を視野に、一部の開発者による地道な市場調査や技術開発が始まりました。これらの活動により、短期間での製品化が実現できました。
空間インターフェース技術は、空中に情報を表示する「空中表示」と、それを自由に操作する「情報入力」を掛け合わせた技術です。人それぞれの視覚の違いがあるなかで、空中での手の操作を測定するのは極めて困難で、緻密な計算と実験の繰り返しがありました。試行錯誤とディスプレイの小型化を経て、新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた中、医療機関で利用される自動精算機のタッチレス化に取り組み、短期間でプロトタイプを開発し、実証実験を経て、クリニックに導入。現在、ATMのタッチレス操作にも使われています。
空中に浮きあがって表示された映像に触れる操作で
タッチレス入力を実現
AIRR(Aerial Imaging by Retro-Reflection)という空中結像ディスプレイ技術を用いて空中像を投影し、手の位置を測定するセンサーで操作を認識することで実現しています。
空中入力技術は、くっきり見やすい空中像で、手で「押す」と「めくる」の動作が自然で簡単な操作感で、機器に触れることなく、操作できます。
赤外線反射式測距センサによる空中入力
ATMのタッチレス操作を実現